アメリカで行った歯医者の思い出

『初診はすんごい時間がかかるから、症状とか出る前にとにかくファーストチェックアップに早く行け』
という助言を無視して元気に過ごしているつもりだった2020年夏。
パンデミック下で歯医者にかからないとまずいことになった。
体感でわかる「昔ヤッた根の治療がイケてなくて何か起こってる」系のやつ。

色々めんどいので手頃に通える大学内の歯医者へ。
そこではトレーニング中の若き学生さんに診てもらうシステム。
最新の治療が受けられて、そしてその分ちょっと安い。たまに簡単な治験のお誘いとかもくる(私は無かったけど)。

『通院歴がない人はEmergency Appointmentとして取ってね』
という一見さんお断りなHPの文字列に翻弄され、結局2ヶ月ほどかかって11月に初診を取り付ける。
Emergencyとは。
本当に急患だったら神経しぬでしょ。

さて、こんな感じの体育館見たいなただっ広い空間に、よく見る歯医者の椅子がたくさん並んでる。

日本語とはいえHPにも載ってない施設内写真はNGだろうけど天井はセーフだと思いたい

こちらのお病院、待ち時間がすんごい長い。
待合室ではなく、診察台に通されてからが長い。

なぜなら、トレーニング中の学生さんが処置するので、決定的な分岐点の「決断」についていちいち「Faculty(指導医)に確認する」ステップが必要。
治療は計画通り進むこともあればちょっと違ったり、やりながら変わっていくし、予想通り進んでも「じゃあ計画通り行くんで、最後にFacultyに確認してくるから待ってて〜」てな感じ。

そしてFacultyはこの広い体育館(的施設)のどこかを巡回してたり、時には研修生に代わりに「仕上げはお母さん」等していて忙しい。ていうか、同じこの空間に絶対いない時あるよね?会議とかしてない?って思うこと、何度もあったな。

とにかく、確認に行った担当医がすぐ戻ってくることもあるけど、まぁ待たされる。

ということで、一回の治療で1-3時間くらいが吸い取られる。これが大学病院の歯医者〜。

でも、大学ならでのサービスが充実していて、例えば不安なら気軽に通訳を入れられる。
ビデオで繋いでその場で通訳してくれる感じ。
担当医さんは優しいし頭がいいので、必ずこちらがわかる平易な英語で説明してくれるんで、基本はいらないけども。

どれくらいいらないかというと、スーパーとかで突然の英会話が始まるのが嫌で対人レジを頑なに避ける生活をしていても大丈夫なレベル。

さて、今は変わってるかもだけど、初診の時に注意したほうがいいよって言われた日本と違ったところを三点。

  • 予約時間の20分前に受付する
  • Photo IDと保険カードを持ってくる
  • 初診は鬼のヒアリング

一つ目は、まぁ、最初はなんか待たされたり手続きしたり色々あった気がする。

二つ目は、保険証持ってくノリでしょ?って感じではあるんだけど、かなり重要。
任意保険のアメリカですからね。人によってインシュアランス・プランが違うわけですよ。

治療によっては「保険でカバーされてない」ってことがたまーにある。
ぱっと見「カバーされてそう」に見えたり書いていたりするのに、いざやってみたら入ってない、みたいなことも。
多分、急に変わってたりとかもしてるんだろうけど。
治療後に請求ってなると揉めるので、計画に基づいた治療行為一つ一つが、本当にカバーされてるか?を担当医が確認したりする。(なので、待たされる。診察台で。)

ということで、どのプランに入ってるか?がちゃんとわかっていることがとっても大事。

最後の三つ目は、同じところにかかったことのあるすべての人に「初診、めちゃくちゃ質問される」って言われたけど、ナメてた。
初診の時の担当医さんからも「今日はめーっちゃ質問するけど、がんばってね!」って言われて、ハイハイ知ってる〜って思ってたけど、マジで尋常じゃない量、いろんなこと聞かれる。

名前や年齢性別の確認に始まり、既往歴とか、最近の体の変化、両親の病歴とか、本当にもうありとあらゆる健康に関することを聞かれた気がする。細部は忘れちゃったけど。

うんざりして元気がなくなって「だから言ったじゃん、あとちょっとだからがんばって!」って担当さんから応援されたりするくらいには疲労する。

けど、もうすぐ治療から5年経つけど、治してもらったところは再発もなく安定してるので、おすすめかな。

めちゃくちゃ待たされるので、仕事したいんだけどな…と思いながらぼんやりできる。

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