飛行機に乗るのが怖い。
先天的に怖い。
怖い経験をしてそれ以来…とかではなく、ずっと恐怖している。
この件で今年は新しい気づきを得た。
「短期間に回数重ねれば、幾らなんでもある程度は慣れる」は本当
っていう、当たり前の話なんだけど、そんな日が私に来るとは。
不治の病だと思ってた。
まだ根治はしてないけど。
今年の搭乗回数
26回くらい乗ったみたい。嫌いな割には乗ってる。かわいそうに。
日本列島は長い。
何が怖いのか
やっと気がついたのだが、どうやら
「落ちると思っている」
っぽい。
はい。
だが、理屈じゃない。
航空機の事故率の異常な低さを知った上で、
「自分はそのとんでもない低い確率に出会う」という感覚に囚われている。
言いたいことはわかる。
理屈じゃない。
真面目に言えば、パニック症候群とかなんかだろう。
『私は宝くじに当たったことはないし、競馬やギャンブルちょっとしたクジでも当たらない。雷にも打たれてこなかったし、世界に数人いるかいないかの絶世の美女に生まれついてもいない。それなのに、何故、航空機事故にだけは「選ばれる」側だと思えるのか?』
ってな。
誠実に自分に問いかけてあげてんだけど、ぜんっぜん通用しないんだよね。ダイジョブソ?
もう一つ真面目に言えば、
晴天乱気流が怖い。
雲があるとか、天候が悪いとか、わかってて揺れるのは正直あんまり怖くない。
目に見えないのに突如揺れるのは嫌じゃん。なんかよくないことが起こってる「フラグ」っぽいじゃん。
昨今の地球温暖化で晴天乱気流は増加傾向。
今年のインシデントで、シンガポール上空で飛行機がメチャクチャに揺れて死者(心臓発作)も出ているし。航空機は落ちてないけど、真面目に危ないよね。
晴天乱気流、憎いよね。
あとは、だいたい高度8千メートルくらいより上がダメだし、着陸より離陸がダメ。
下降をはじめるまでがダメ。下降し始めると少しずつ落ち着いを取り戻す。
下が見えないくらい高いところにいるのが嫌なんだろうな。
高いところほど、万が一の時の落下時間長くなるもんね。
怖いとどうなるのか
異様な不安感・焦燥感・動機、常に体が緊張する、国際線でも12時間程度だと一睡もできない、映画は楽しめない、文字を読もうとしても頭に入らない、などなどがある。
こんな状態だけど、平然を装って大人しくしているので、見かけ上は何も起こっていない。
20代の頃は酷かった。体力がある分、好きなだけ心を怯えさせ、身体的な苦痛を自分に強いることができた。
ホント何してんの?
ということで、飛行機に乗っている時間は、特に何にもできない「怖さに囚われた時間」を過ごしている。
…ホント何してんの?
対策はありますか?
ええ。ないです。ないなりにも努力はしてます。
(1) 座席の位置を固定する
可能な限り同じようなところ選ぶ。怖いんで。
主翼の付け根、ちょい後ろ側くらいのとこにいることが多い。もしくは主翼付近。
景色は見たいので窓側。最近はトイレ近いし早く降機したいので通路側。
同じような位置に座っていれば、離陸から着陸までの一連の流れで出くわす
「音」「振動」「動き」「旋回の時の浮遊感とGのかかり具合」
に一定のパターンが見えてくるので、「経験値」としてそれらが蓄積してくる。
パターンが繰り返されれば、それは「飛行機さんにとっていつものこと」なので怖く無くなる。
すごい。
目に映るすべてのことが(墜落を知らせる)メッセージ
とかって思ってたの?
思ってたの。
あと、一般論だけど、後ろの座席ほどフラフラ揺れる。これはマジ。
何度か「もう今回は流石に怖くなくなったよな?」と意味不明の勘違いにより後ろの方を予約して地獄を見てる。
苦手な人は、前よりで(予約)獲りましょう。
(2) ある程度機材を把握する
これは対策なのか?
怖いから調べるうちに単にオタク寄りになっただけ…と思うかもしれないけど、案外そうでもないからね!
これも実感を伴う一般論だけど大型機の方が怖くない。安定って感じ。これは本当。
(読み飛ばし推奨)さて、2大メーカーのボーイング、エアバスで民間人が乗れる一番でっかい機体は?
というと、まずボーイングのB747は世界的に退役の流れなのであんまり乗れないし、エアバスの最デカ機A380系は、日本の空港にはあんまりいない。でかさで就航できる空港に制限があるし、JALは持ってないしで、手軽に乗れるのはANAの成田-ホノルル便。ANAは3機持ってるよ。でも、私の今のお気に入りはエアバスのA350シリーズ。てことで航空会社はJAL派。ANAはA350持ってなかったと思う。JALはB787もA350も持ってる。(読み飛ばし推奨終わり)
ボーイングはB737MAX系でライアンエアーとエチオピア航空が相次いで墜落した件があり、問題は解決はしたけど、何となく、何となーく、避けられたらな、ってなる。ので、エアバス派に。普通にボーイングも乗るしB787は好きだけどね。
気になる人はこちら見て:
とにかく、パターン認識のために、もし選べるなら同じ機体、できるならでっかいと安心ですよ。
予約時に確認できるし、今はアプリが使える。そこは (3) でkwsk。
(3) 機材以外の就航中の現状を把握する
ありがとうFlightrader24。
我慢できないほど怖いなら、飛んでるときに、確かめればいいじゃないの。
今は便利ツール、アルワヨ。
飛行機をクリックすると行き先とか、高度とか見れる。課金すれば、細かい機体情報や個体識別もバッチリ確認できて楽しい。
ANA/JALなら無料で機内wifiが使えるいい時代になったもんだ。離着陸とか使えない時もあるけど。
(4) 前世療法に行く
ことの経緯は割愛するけど、悩みもないけど興味があったので、ネタづくりに行ってみたことがある。
「案外、これ「いい悩み」じゃん。もしかして治ったりしちゃったりして?!?!」
って思って意気揚々と相談したんだけどな。
「わかります、よくあることです。それはホメオパシーで治ります。」
とのこと。
はい。
ま、そんな感じでさ、(1)から(3)も、本質的には解決せんのよ。気休めですわ。
『その日』は突然くる
みんな、宝くじをなんとなく「当たったらいいかなぁ」みたいな気持ちで買うじゃん?
大概、億単位どころか数百万のお金も当たらない、ってわかってるけど、でも、買えば当たる可能性があるのは本当だし、買うときには、当たるかも!を一瞬でも、リアルに期待したり、想像して、買ったりするじゃん?
その感じよ。
それくらいカジュアルに、冷静に、リアルに「落ちるかも」を「実際に私に起こり得ること」に引き寄せて想像する。
これが私の「恐怖症」の本体。
かわいそうに。どうしてそんなことに。
でも、生きていれば、わりかし諸行無常。
「慣れ」と「飽き」がくる。
変化は徐々に、と言う側面もなくはなかったと思うんだけど、喉元を過ぎれば「0か1か」みたいな感じだった。
今年10月の後半くらいのある時、ふと「大丈夫」が来ていたことに気づいた。
形としての「大丈夫」がある日、仰々しく私に手渡されるのかと思っていたけど、そうではなかった。
積み重ねだったんだろうな。
短期間に予想外の頻度で乗ったことで、一気に「大丈夫、落ちない」を満たせる分の安心が、貯まったんだろう。
知らずに獲得していた無意識からくる恐怖は、こうしてよくわからないうちに、去っていくのね。
そんなもんかもね。
さて、これで私は、心置きなく遠方に、行ける。(資金面の懸念は永遠に残る)。
いやー、余裕!もう怖いもんなし!
と思って12月はじめに九州便に乗ったら、嫌いゾーン(高度1万メートル以上、晴天下での水平飛行中)にクッソ揺れて、どちゃくそ (›´ω`‹ ) になった。
あと、国内線ではまだ寝るには至っていないので、言うて本質的にはあんまり変わっていないのかもしれない。
変わるものも変わらないものも、愛して生きていきたいわね。
追記1
調べてみたら、私「お手伝いを希望されるお客様」候補だったのでは?と思った。
航空会社さん、親切〜。
自分もパニック発作持ちで、発症のきっかけはLCCの狭い機体の中だったので(離陸前だったので、その時は飛行機を降りました)。なのですっごくわかります。その後は少しずつ少しずつ短い距離から身体(というか心?)を慣れさせていきました。いっしょにヒコーキ楽しんでいきましょう~。
あったかコメントありがとうございます!
自分のために飛行機を降りる決断、すごいです。
ヒコーキ、楽しんでいきましょう〜!